今も尾を引く原野商法
ときどき消費者被害の事例検討会に出席していますが,新しい被害が起きているようです。
原野商法というのをごぞんじでしょうか。本当は何の値打もない山林や原野を,リゾート開発があって値が上がるなどと投機目的で誘い高く売りつけられたというものです。そういう原野商法でかつて被害にあった方を中心に,また被害がでています。
つまり,その被害にあった山林などを購入したいと業者がもちかけてきます。きっと被害者の名簿がでまわっているのでしょう。そして,山林を購入するといいながら,書類を作成している間に,実際には業者が所有する別の山林を売りつけられてしまうのです。売るはずが代金を支払って買わされていたというのです。かつてバブル期に原野商法の被害にあった人たちが高齢者となり,ターゲットとなっているようですね。
おそろしいのは,その山林を売る専任媒介契約まで結ばされてしまっているのです。これで,買った土地を売ることとなったら,今度は仲介手数料を業者にとられることになるのです。
気を付けたいものですね。こんな被害に遭わないためには,とにかくおいしい話にはすぐにはのらず,誰かに相談することが肝要でしょう。そして,できれば日ごろから気軽に法律相談できるように,弁護士と顔見知りになっておきましょう。われわれは大歓迎です。